別れと旅立ち

恋がしたいのになかなか相手が見つからない。
そんな時、心の中にじっくり目を向けて見ると、
今、自分の傍にはいない”過去の誰か”にしがみついている時があります。
私たちは大切な人と出会い、また別れを繰り返しながら、
新しい幸せに向かって歩き続けています。
でも、心がどうしてもその別れを受け入れらないまま歩き始めてしまう。
私たちの心には、そんな時もやっぱりあるのだと思います。
誰かと出会っても以前に好きだった人と比べてしまう。
新しい恋をしようとしているのに、心の底では前の恋人ともう一度巡り合えることをずっと願っている。
自分が幸せになることが、心のどこかで誰かをを裏切る様に感じてしまう。
それはもう自分の人生から去ってしまった人かも知れないし、
もしかしたら上手く行っていない今の恋人なのかも知れません。
心が別れを告げられずにいるのは、”その人”かも知れないし、
二人が幸せだった時のその”状態”かも知れない。
また二人の関係があった頃の”私”かも知れません。

そんな思いを塗りかえてくれる様な人が目の前に現れて、
過去をすべて忘れさせてくれる様な事を期待してしまうかも知れないけれど、
なかなかそうもうまく行きません。

心が過去に執着してしまっている時、
心の中には、新しい人が入る隙間などありません。

心はずっと今は居ないあの人だけを見つめ続けているのです。

そんな時、どうしたら心がその過去を手放して新しい世界へ向かう事が出来るのでしょう。

まずは私たちの心の仕組みに少し目を向けて見てください。

たとえば、あなたの仲の良い友達が二人いたとして、同じ時期に失恋したとします。

ある友達は毎晩の様に電話をかけて来て、
ある夜は「私が悪かった・・・」と泣きじゃくり、
ある夜は「あの人のことがどうしても許せない・・・」と怒りぶつけてられ、
ある夜は「なんとか寄りを戻したい・・・」と泣きつかれ、
話を聴いてる方も大変ですが、その友達は、辛いけれども自分が経験している感情と向き合っています。

でももう一人の友達は、そんな感情に負けまいと心に重たい蓋をして毅然に振舞っています。
「もう済んだことだから、あの人は話はしないでほしい」と必死に前を向こうと頑張っています。
もちろんそれが間違ったやり方だと言うことではありません。
ただ心の仕組みに目を向けて見て欲しいのです。

ちょっと想像して見てください。

半年後「新しい恋人が出来た!すごく素敵な人なんだ(喜)」
って電話がかかって来るのは、はじめの方の友達の様な気がしませんか?

もう一人の友達は二年後に会っても、変わりなく過ごしているけれど、
ふとした時にあの時別れた恋人の話が出て来る様な・・・

そうです。私たちが何かに執着してる時とは、
実は自分が経験している”感情”に向き合えない状態なのです。

手放せなくなっているのは、本当は恋人ではなく、その時味わう”感情”なのです。

愛するものを失った時、大切な人との別れ、その時心はたくさんの痛みを経験します。
怒りも悔しさも悲しみも寂しさも罪悪感も喪失感も、恨みすら経験するかも知れません。
また、別れた人の事を忘れたら、孤独感と寂しさでどうにかなってしまうかも知れない。
二人で居た時間を心から無くしてしまったら、私は何のために生きて来たのか(無意味感)解らなくなってしまう。
そんな気持ちを感じたくなくて手放せないのかも知れません。

僕たちは何かの感情に向き合えなくなった時、その感情を感じまいと蓋をします。
でも普段感じまいとしていても、蓋の中の感情は無くなってはいないのです。

失恋した後、離婚した後、怖くてなかなか新しい恋に進めない。
そんな時、心は蓋の中に閉じ込めた”感情”をもう一度感じる事を怖れてしまうのです。

感情に向き合う。それはそんなに簡単なものではないかも知れません。

深くもがき苦しむ様な悲しみも、身体が引きちぎれる様な寂しさも、消えてしまいそうになる孤独も・・・

でもその感情に向き合った時、その感情に終りがないことは絶対にありません。

自分を責める苦しみも、相手を責める苦しさも、

今、腑に落ちなくても知っておいてください。僕たちの心に芽生える感情はすべて愛から出来ています。

僕たちはたくさんの別れを経験し成長していきますが、
心に蓋をしたまま離れたり、何かから引き裂くようにして別れても心は前には進めないのです。

あなたが若い頃、両親の思いが受け入れられず喧嘩をして家を飛び出したとしたら、
新しい生活がはじまっても、どこか心の奥にはひっかかりを持ち続けてしまうでしょう。
でも、きちんと両親に祝福され結婚と言う形で家を巣立ったのであれば、
その別れを受け入れて前に進むことが出来るはずです。
結婚式というセレモニーは、心にとって必要な”別れ方”を見せてくれています。
結婚式の最後に、新婦は必ず両親にもう一度近づいく場面があります。
子供の頃から育ててくれた両親に対して、彼女は喜びもまた時には怒りを感じた事もあったでしょう。
でもその両親に彼女がもう一度向き合った時、
最後に涙とともに込み上げてくる言葉は「ありがとう」なのです。
そして彼女は両親と言う幸せを手放し、「別れ」を告げて彼女自身の幸せに向かえるのです。
心が新しい幸せに100%向かうためには、そんな別れを経験する必要があるのです。

もしあなたが今、前に進めない何かが心の中にあるならば、
今、心の中にその人を思って見てください。
そしてもう一度、その人に近づいて行ってください。
あなたが心の中に仕舞い込んでる本当の気持ちをその人に伝えて見てください。
怒りがあるなら怒りを、悔しさがあるなら悔しさを、罪悪感を感じるならごめんなさいを、
ちゃんとその人に伝えてください。
ごまかさずに自分の感情にもう一度向き合ってください。
あなたの心の一番奥にある愛につながるまで感じきってください。
あなたの心が感謝の気持ちで溢れるまで感じきってください。

あなたのこの卒業をずっと待ってくれている人が、あなたにはいるのです。

 

 

 

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以上は、ほとんど引用ですが、今の私の心にとても響いたので、後でも自分が見返せるように少しアレンジして掲載しました。吉原さん感謝しています。